おたる潮まつりは、「潮音頭」「潮踊り唄」の2曲だけで小樽の街中を踊りながら歩く、ねりこみと小樽の神輿連が集結する神輿パレード、そして最終日の花火大会というお祭り。
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名古屋出身移住民フォトグラファーが初めてのおたる潮まつりを撮影してみました。
潮まつりを機に名古屋で使っていたパーティーカメラマン坂野も北海道ではバニーフォトに変えて「名古屋だったら…」をいつまでも言い訳にしない気持ちで潮まつり当日を迎えました。
1日目潮ふれこみスタート
潮まつり初日、祭りがスタートするふれこみの開始地点に到着しましたが知ってる人誰もいない完全にアウェイな環境。
市役所の腕章をつけていたローカルの先輩フォトグラファーにご挨拶をすると
「こっちは広告撮影とか少なくてフォトグラファーといっても少ない撮影機会をしのぎを削ってるからね〜。俺は間もなく引退だからいいけど」
と笑顔と優しい口調はありますが
“名古屋では広告撮影とかしてきたかもしらんけどこっちはそんなに撮影のお仕事ないよ~”
という意味にも聞こえました。
きっと何人もの移住者フォトグラファーが地方の洗練を受けて帰って行ったり、カメラマンの仕事は東京などでして2拠点で生活してきたのを見てきた悟りにも近い表情と口調のような気がしました。
公式カメラマンにもなれない僕は、手作りの撮影腕章をつけて撮影スタート。
名古屋ではパーティーやイベントの撮影が専門だったので現場の空気読んでどのような動きをすればいいか、機材はどんな装備で熱中症対策や体調管理もわかっているつもりでしたが、なんとうかつにも祭りの2日目に熱中症で2時間くらい現場離脱してしまいました。
ローカルではないから地理と祭りの流れを把握できていなくて熱中症に
熱中症の原因は潮まつりと小樽の地理を知らないから…
祭りは望遠レンズで撮るのが定番ですが今回は祭りの空気感も感じたかったので声が届く距離から撮影したいと思い50mm1本勝負に出ました。
他のカメラマンは最前列の潮コンセルジュ(ミス潮)メインに撮影していたので違う人たちや位置からも撮ろうと最前列から最後尾まで祭りの様子を観察しながら何往復もしたことで運動量は増えて、休憩のタイミングを忘れてしまい気づいた時には意識が朦朧とし始めていました。
頭がふらふらしてきて座れる涼しいところを探そうとしたけど地理感もわからず、タクシーも捕まらずついに妻にSOSを出して迎えにきてもらい妻の実家で少し休憩…
「名古屋だったら休憩出来る場所もわかるし、どこにでも知ってる人がいるからこんなことにならないのに…」
と妻が来るのを待ってる間道路でフラフラしながら封印しようと決めたばかりの「名古屋だったら…」が出てきてしまいました。
ドンドコザブンの精神で再び祭り会場へ
潮まつりは、「潮音頭」「潮踊り唄」の2曲だけで小樽の街中を踊りながら歩く、ねりこみと小樽の神輿連が集結する神輿パレード、そして最終日の花火大会というお祭り。
「潮音頭」「潮踊り唄」の2曲が3日間小樽中で流れるのでこの2曲が小樽の人たちには柳葉魚のけむりがついた仕事着のようにしみついているといいます。
小樽音頭の歌詞にある「ドンドコザブーンだ ドンザブーン」から「ドンドコザブンの精神でがんばります!」「まじでドンドコザブン」「ドンドコザブン日和だねー」「ドンドコザブン♪」というドンドコザブンで会話が成立してしまうことがあります。
熱中症は、完全な熱中症の手前だったのでシャワーを浴びて横になったら2時間くらいで回復。
ドンドコザブンの精神で再び祭り会場へ‼️
早く現場に復帰したかったのですが妻の友人たちが体調を気遣ってくれてゆっくりガラス市をみたり休憩をしながら涼しくなるのを待ってくれました。
少しドンドコザブンから離れ都はるみさんのメローでジャジーな小樽運河を口ぐさみながらイエスタデイを抱きしめて小樽運河で記念撮影などしながらメイン会場に到着。
日が沈み暗くなってきた小樽の街に優勝候補北一硝子チームのねりこみがスタートしたという情報が入ってきました。
これは撮らないといけないと会場から逆走しながらすれ違うコスプレ梯団などを軽く撮影しながら最後尾の北一硝子梯団まで小走りにすすみました。
最後尾まで行くと提灯を持つキリッとした2人を先頭に風鈴を持った北一硝子の梯団がしゃがんだり、回転しながら幻想的に進んでいました。
小樽の小樽のおんなは運河のそだち
五木ひろし「小樽のおんな」
いくつ涙を捨てたやら
だから あんた あんた惚れたと言わないで
北一硝子の踊りみていると五木ひろしさんの小樽のおんなの歌詞とシンクロします。
しかしもう僕の頭は「潮音頭」「潮踊り唄」以外の歌のメロディーは思い出せずドンドコザブンになりかけてきました。
潮まつり神輿パレード
潮まつり3日目は楽しみにしていた神輿パレード。
祭りと言えば喧嘩、刺青、◯◯ザというイメージがありました。
スタート地点に到着すると早速LINEマンガ悪い男のヤスユキや魁男塾の江田島平八みたいな巨大な漢たちがずらり。
実際北海男塾という名の神輿会もあります。
移住者の僕は失礼なことをしたら缶詰工場の倉庫に連れて行かれて缶詰にされるか、生きたままトドの餌にされるかもしれないとビビりながら神輿の横を抜けて行きました。
しかし見た目は漢ですが皆様穏やかな雰囲気。
墨をみせびらかせている人もいません。
ローカルのフォトグラファー先輩も連日撮影に来ていたので「お疲れ様です。昨日は何時まで撮影されていましたか?」と挨拶をすると「最後までだよ。帰れと言われるまで帰らないから」と、ここにも漢気が‼️
僕はと言えば熱中症で中抜けして「帰っていいよ」と誰からも声かけてもらえることもない非公式カメラマン。「途中でばててました」とは恥ずかしくて言えませんでした。
「今日は熱中症にならずにだれかにもう帰っていいよと言われるまでがんばるぞ‼️‼️」と水分もしっかりとりルートの確認をして神輿パレードのスタートを待ちました。
しかしこの水分補給が後で…
神輿パレードは、結婚式を挙げさせていただいた龍宮神社の本間宮司の龍笛を先頭にパレードがスタート。
神輿の方を振りかえると台棒の上にはもう子供達も乗っています。
迫力がありながら平和な神輿パレードが小樽市内をパレード。
熱中症の次はトイレ難民問題発生
その時です。熱中症対策でこまめに水分補給していたせいで尿意が…
神輿パレードは踊りとはペースが違いゆっくり進むのでトイレがあるメイン会場に着く前にお手洗いに行きたくなってしまったのです。
ここでもどこに使えるトイレがあるかわからない地理に弱い移住者なのでいざとなれば漏らせばいいと覚悟を決めてドンドコザブン精神で尿意と闘いながら撮影を続けました。
神輿がメイン会場に到着して全神輿が結集するとまずはトイレに直行!なんとか最悪の事態は回避出来ました。
迫力の神輿宮入
会場では「4年ぶりの祭りだぞー気合い入れろ‼️」とMCが入り会場の熱気も最高峰に。
神輿パレードが終わるとディズニードローンショーと花火大会そして誰もがステージに上がれるさよなら潮音頭 、小樽太鼓 打演と続き3日間開催された潮まつりの終演しました。
22時で会場の電源が落ちたので潮まつりに「帰っていいってよ」と言われたかな?と僕は思い機材撤収。
帰りは、大渋滞で深夜に帰宅。
今回潮まつりに3日間参加させていただき少しはドンドコザブンになれたかな?
来年は「お疲れ様、もう帰っていいんじゃない」と声かけていただけるようになってるといいな。
以上 移住民フォトグラファー 目線の潮まつりでした。
おたる潮まつりの詳細レポートは小樽のフォトスタジオRebornのほうにアップしました。
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